オバマケアの光と影:保険料が払えず、医療費で破産する現実
保険に入っていても破産?アメリカ医療のリアル
「アメリカって自由の国で、最先端の医療が受けられて、金持ちも多いんでしょ?」
そんなイメージを持ってる人も多いかもしれない。でも、現実のアメリカでは、保険に入っていても医療費が払えずに破産する人が山ほどいる。今回はそんなアメリカの医療制度の闇について、ざっくりフランクに紹介したい。
オバマケアって結局なんだったの?
2010年にオバマ政権が導入した医療保険制度改革、通称「オバマケア(ACA)」。
目的はめちゃくちゃシンプルで、
• 保険に入っていない人を減らす
• 保険会社の好き勝手を規制する
• 医療費の高騰をなんとかする
という3点セットだった。
特にアメリカでは「既往症(持病)があると保険に入れない」とか、「保険に入ってないと盲腸でも何百万かかる」みたいな現実があって、「これはさすがにヤバいよね」ってことで導入された。
結果的に、無保険者は確かに減った。一時期、アメリカ国民のうち1割以下にまで減ったこともある。でも、「保険に入ったから安心!」とは言えないのがアメリカの闇なんだよね。
保険に入っても病気で破産?
結論から言うと、普通にある。むしろ多い。
アメリカでは、**個人破産の原因の約6割が「医療費」**って言われてる。しかもその人たちの多くが、ちゃんと保険に入ってたんだから驚き。
なんでそんなことになるのか。理由は大きく3つある。
1. 自己負担がえげつない
まずアメリカの保険って、「全額カバーしますよ」なんて甘くない。
• 年間$5,000(約75万円)まで自己負担とか普通
• 治療費の20%は自己負担とかザラ
• 医師の診察ごとに$30とか、MRIで$300とかかかる
つまり、「保険には入ってるけど、実質“高額医療ローン”みたいなもん」って人が多い。
たとえばガン治療になったら、薬代・入院費・検査費・移送費とかで数千万円かかることもある。保険でカバーされても、残った数百万円の自己負担が払えなくて、結局破産…みたいな話がリアルに存在する。
2. 保険の「対象外」が多すぎる
アメリカの保険って、日本みたいに「全国民一律でこの治療はOK!」みたいな制度じゃない。
• 美容整形とかレーシック → 基本NG
• 鍼灸・整体 → プラン次第
• 先進医療(遺伝子治療とか)→ ほぼNG
• 精神科・歯科・眼科 → 別途プランが必要なことも
たとえば、ある薬が自分の病気に効果があると医師が言っても、それが保険会社の「対象薬リスト(Formulary)」に入ってなかったら全額自費。月数十万円、年数百万円かかることもある。
3. サプライズ請求がヤバすぎる
さらにやっかいなのが「サプライズ・ビリング」。
たとえば救急車で運ばれて、意識のないまま病院に運ばれたとする。ところがその病院が保険会社のネットワーク外(Out-of-Network)だったら、一撃で数百万円の請求がくる。
しかも、その治療の一部(麻酔医とか放射線技師)だけが「ネットワーク外」ってこともあり、いきなり30万、50万の請求が届く。こっちは救急で運ばれてるのに、どこの医者がどの保険と契約してるかなんて確認できるわけないよね。
じゃあ、保険って意味あるの?
もちろん「意味はある」。特に、がんや事故などの大きな病気になったときに、全額自己負担だったら人生終了だから、保険があればそれを多少軽減できるのは間違いない。
ただ、「保険に入ってる=安心」っていう日本的な感覚でアメリカの医療を語ると、めちゃくちゃ痛い目に遭う。
保険料が高すぎて払えない問題
ちなみに、アメリカでは貧困層でも保険料を払えず未加入の人が結構いる。
オバマケアでは、収入に応じて保険料に補助金が出る仕組みがあるけど、それでもキツいという人は多い。
実際、ACAマーケットプレイスで申し込んだ人のうち、15〜20%は最初の保険料を払えずに加入無効になってる。つまり、「保険欲しいけど、最初の一歩すら踏み出せない」って人がこれだけいるってこと。
しかも、補助金が出ない「中の上」くらいの中流層は、保険料の上昇に直撃して家計が火の車。結果的に、「オバマケアで中流層が苦しくなった」と批判する声も出ている。
結局、医療も「格差社会」
ここまで見てきたように、アメリカでは、
• 保険に入ってても
• 頑張って働いてても
• 健康に気をつけてても
「ある日突然、病気や事故で経済的に転落する」ことがリアルにある。そしてそれは、決して「無保険者だけの話」ではない。
日本でも「自由診療の導入を…」みたいな声が出てるけど、アメリカの現実を見ていると、皆保険制度のありがたさが身に染みる。
さいごに:医療制度は「自己責任」で語れない
病気や怪我って、誰にでも突然やってくる。アメリカのように「自己責任で保険に入るか選べ」みたいな制度だと、最終的には弱い立場の人が割を食う。
「保険に入ってたのに破産」という現実があるアメリカ社会は、医療が完全に「市場のルール」で動いている社会の象徴とも言える。
医療が商売になる社会か、公共のサービスとして守られる社会か――。
このテーマ、いま日本に住んでいる私たちにも、決して他人事じゃないのかもしれない。
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